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高校生向けオンライン講演会にて「無力感を感じることは良いこと」

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7月19日、愛知高校生フェスティバル主催のオンライン講演会
「紛争地から見る日本 ~"情報鎖国”と矛盾を抱えた国~」
という演題でお話をさせていただきました。


5月に「全国高校生サミット」で愛知県に伺う予定でしたが、
延期、キャンセルとなり... zoomでやることになりました。
プロジェクターを利用し、
カメラ3台のみでしたので重くならず、
動画も音声も安定してお届けできました。


これまでもサマーセミナーや高校生サミットなどでお話する機会をいただき、
毎回、中学生や高校生たちの真剣な眼差しにパワーと希望をもらってます。

今回もたくさんの感想、ありがとうございます!
掲載許可をいただきましたので、いくつかご紹介させていただきます。
まずは、担当の先生より以下のご感想を頂戴しました。


・・・


「生徒たちは、相当揺さぶられたようです。
オンラインにもかかわらず
(いや、オンラインでイラクからの生中継だからかもしれません)
戦場のリアルを伝えていただいたお話に、
会場の集中度が極めて高い講演でした。

最後に泣きながら「まとめ」をした実行委員長は、
事前に用意していたメモを「こんなことじゃない」と、あの言葉になりました。
とりわけ、「情報鎖国」を突き付けられたことに、大きなショックを受けています。
いろいろな取り組みの中で、「社会」を意識し始めている彼・彼女らですが、
自分たちが向き合おうとしているものの生々しさを思い知って、狼狽し、
それが彼女のいう「無力感」という言葉に帰結しているのかな、と思います。
だからこそ、その後の高遠さんの言葉に、救われたようで、笑顔に戻っていました。
会の最後にも訴えがあったように、
彼らは来週から、「戦後75年自転車ピースリレー」と称して、
愛知県内の戦跡を3日間、自転車でめぐる旅に出発します。
行く先々で、語り部の方のお話や、戦跡をめぐりながら、
「過去」に想像力を働かせる旅になれば、と願っているところです
イラク・中東、そして世界の「いま」を学んだ今日の高遠さんの講演、
“足もと”の愛知の「過去」を学ぶ自転車リレー、
「過去」と「現在」をつなぎながら、「未来」を考えるきっかけを
若い世代がつかむ「戦後75年」の夏にしたい、
と生徒たちも決意を新たにしています。


・・・


先生、貴重な機会を作っていただき本当にありがとうございました!

「イラクからの生中継」によって「集中度の極めて高い講演」

これはオンラインだからこそ、ですね!
話している側は会場の反応が見られず、
空気も感じられないので、会場で直接話すよりかなり難しく感じますが、
こういうご感想は非常に前向きになれますね。


実行委員長の生徒は、
「まとめ」の内容を考えていたようですが、
「無力感がすごいです...」と口にした途端、
思いが溢れてしまったようでした。

彼女の思いを受け止めた後、一言コメントさせていただきました。



無力感を感じることは良いことです。
なぜなら、無力感を感じれば感じるほど力を蓄えていけるからです。
無力だと感じることで出てくるエネルギーが、
微力を発揮する素を作っていくからです。
私もいまだに無力感の連続です。



・・・




それでは、生徒さんたちの感想をいくつかピックアップします!

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高遠さんの話は凄く難しいことを言っているが、
わかりやすいように話していて、すごく身近の事なんだなと思った。(中学3年)



確かに日本のテレビは国内のニュースばかりで、
国外のニュースはやっても、アメリカや韓国、朝鮮の話ばかりで、
中東の辺りはあまり見ないので、中東の現場を知って驚きました。
高遠さんの実体験などを聞かせてもらっても、
物語のような、日本では信じられない話ばかりですごく驚きました。(中学3年)



自分自身、国際問題に関心を持っており、
話を聞いてみたり、調べたりすることがありましたが、
高遠さんの話を聞いて、
イラクなどのIS問題が自分が想像しているよりもひどく、
辛い状況であることがわかりました。
確かに、日本のニュースは国際的なもの(あったとしてもアメリカ関係)よりも
自国の問題やお花が咲いたやら、イベントがあったやら、
平和ボケしたようなニュースばかりかなと思いました。(高校3年)



イラクのテロや戦争の状況を冷静に私たち日本人に伝えていることで、
世界の中で何が起こっているかの現実を知ることで、
私たちに何ができるかを考えさせられるきっかけになりました。(高校3年)



情報は一方でなく多方面から取り入れ、
残酷な内容でも受け入れ、
美化させずに後世に伝えるべきだと感じた。(高校3年)



情報社会の今だからこそ、
メディアの情報ではわからない報道されないことがあるという事は、
誤解を生んでしまったり、
考え方を偏らせてしまうのはとても怖いことだと思いました。
戦争を体験していないけど、
戦争の話を聞いてとても衝撃的でした。(高校3年)



1番はじめに思ったことは、“今でもこんな地域があるんだ”です。
私が思うのは爆弾などでやられたりするのは、
もっともっと昔の話だけだと思ったのです。
その時の家族のストーリーを聞いてる時は考えられなさすぎて、
涙が勝手に出てました。(高校2年)



「イラクの生」を知ることで、何か悲惨さを感じ取れた。
学習会の内容も似てたのに、なんか全部が頭に想像できたり、
何か言葉にうまくできないけど、本当の恐怖を感じられた。
ずっと肩の力が抜けなかった。(高校3年)

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難しい話をとてもわかりやすく話してくださってありがとうございました。
イラクで実際に起こっていることを詳しく聞くことが初めてだったので、
今回このように話を聞くことができてよかったです。(高校1年)



戦争や紛争が起こっている時も大変だが、
終わった後も個人個人のケアだったり関係者への差別や報復など、
起こった後の方がひどいことになる。
「戦争や情報にもモラルを」情報の収集方法を見直す。(高校1年)



イラクのイメージは「怖い」だったけれど、見方が変わった。
平和教育のやる意味が話を聞いてわかった気がする。(高校1年)



話の内容がとても難しく、理解をするのがあまり出来ませんでした。
しかしその内容理解の難しさは今全世界で解決しないといけない位の問題です。
高遠さんは実際に現地に赴いて、
リアルに現場を見たからこそ話せる内容があると思います。
とても貴重な話でした。
理解をすることができなくても、覚えることができます。
今後の人生でふとしたきっかけで謎が解けることはあるので、
しっかりと今日の高遠さんの話を覚えて、
人生全てを使って謎を解いていけるといいです。(高校3年)




動画の中の子供たちの泣き声が
とてもリアルで心にきました。(高校2年)



戦争で人が死ぬと言うことに対して、
自分が思っているほどやわらかくなかった。(高校1年)



教育の力を信じたいと思います。
逃げるご家族の話は沖縄戦を思い出しました。(教員)



外から見た日本を見ると
この国が本当に平和なのかということをよく考えさせられました。(高校2年)



ネットをはじめ、何事も続けていると
その物事を知った気になってしまうけれど、
それはきっとその物事の一面にしか過ぎないと思うので、
何事も意識を持って見方を変えて、
別の切り口から考えていく必要があるなと感じました。

紛争の現場を知るには、生を知らないといけなくて、
生の現場は自分が受け入れるものとしてためらいがちになるものも多いけど、
きちんと今同じ時間で起きている事なんだと捉え、
少しずつでも消化しながら、
みんなで考えて取り組まなきゃいといけないと思いました。
対抗ではなく共存していける社会に変わっていけばいいなと思います。(高校3年)



今まで学校の授業とかで戦争のコトをしたことがあるし、
テレビでも見たことがあるけど、自分には関係ないと無視していました。
でも今回のことで自分に関係ない話ではないなと思いました。
これからみんなに広めていかないと、と思いました。(高校1年)




トルコが1番難民を受け入れていることにはびっくりしました。
イラクとイランの違いがわかりました。
1つの間違いでこんなに大きな戦争が起きてしまうと考えると
本当に怖いものだと思います。(高校2年)




戦争の空爆などの被害を受けた人たちを初めて見て、
その人たちの苦しく悲しい思いを動画でも伝わり、
自分の無力感を感じたので、
少しでも自分で何かできることがないかという思いになりました。(高校1年)




僕は無力にはなりたくないと思いました。(高校1年)




空爆をするにあたってもルールがあることも知らなくて、
全然知らないことばかりなんだなと改めて思いました。

「戦争をしてはいけない日本」なのに、
戦争に加担するのはいいのかって言うイラクの人の言葉を聞いて、
本当にいいのかって思って、
戦争の武器とか作るのはいいのかとか
日本ってずるい立場なんだなって思いました。(高校2年)



自分の中で「平和とは何か」について一度考えてみたいです。(高校2年)



衝撃的な映像を見て、
私も世界をしっかり見ないといけないなと思いました。
無力感を生かしてどんどん力をつけていきたいです。(高校2年)




モンスターだから殺すと発言した人がいる。
これはマジョリティーがマイノリティーに対して
正義を振りかざして暴力をふるっているように感じた。
そしてこれは米の黒人に対しての暴力、
Twitterの誹謗中傷に似ていると思った。
人を殺すモンスターになる要因は
とても身近にあるんじゃないのかなと考えた。(高校1年)




高遠さんの平和への思いや目標などを聞けることができて、
自分たちも頑張らないといけないなと感じました。(高校3年)




まとめ方がとても上手で見やすかったです。
自分たちが全く知らないところですごく悲惨なことが起きていて正直驚きました。
難民・国内避難民が何千万人もいるなんて……想像ができなかったです。
突然爆弾が降ってくるなんて考えられないし、考えただけでも怖いです。
もっと今自分が当たり前にしていることを改めて見返し、
感謝しないといけないんだなぁ……と感じました。
当たり前に過ごしている今を大切に。(高校2年)



小学生の時からイスラム国がやってきたテロの事は知っていました。
例えば日本人ジャーナリストの人が首を落とされる動画を見たことがあります。
その時はイスラムが悪でアメリカが正しいと思っていました。
でも、今回の話を聞いて
民を守るはずのアメリカが関係のない人を傷つけてしまったり、
動画では子どもたちが泣き叫んでいるのを見て
すごく鳥肌が立ちました。
戦争を学ぶだけではなく、民族間の争いや
今起きている問題に目を向けなければいけないと思いました。(高校2年)

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お話を聞いて何も悪いことをしていない子どもたちや病院の人たちが
被害に遭っているという事はとても悲惨なことだと思うし、
逃げようとしてもなかなか逃げることができなかったり、
検問でお金を取られることがあったりするということを聞いて、
複雑な気持ちになりました。
そして戦争なんてしてはいけない、してもいいことなんてないと思いました。
自分がこうやって言ったところで戦争がなくなるわけではないし、
けが人や病人も増えていることも事実です。
自分ができる事はなんて少ないと思うけど、
募金や皆に戦争について知ってもらうことで、この先何か変わるかもしれない。
ちょっとずつでも変わって行けたら、
世界が平和になっていけたらいいと思いました。(高校2年)



まず自分の知らないことが多いと思いました。
ニュースをよく見てすべて飲み込まないで、
他のニュースと比べてみてみようと思いました。
情報1つで戦争が始まってしまう。
これってすごく怖いと思いました。
日本はやっぱり世界のニュースが少ないと思います。(高校3年)



高遠さんにとっての平和は殺されない社会だと。
内容が深かった。いろんな情報が伝わってきました。(高校1年)



「平和」について真剣に考えることができた。(高校1年)



アメリカのイラク戦争は、
ちょうど自分の生まれた2003年から始まったなんてびっくりした。(高校2年)



「今、世界がすべき事は紛争予防=多様性を認め合うこと=教育」
というお言葉が嬉しかったです。
似たことを以前、実行委員長と話していました。
その実行委員長が(自分の中では)過去最高のまとめをしてくれたことも嬉しかった。
教育・教師がすべきことに確信が持てました。(教員)



資料や映像がたくさんあって分かりやすかったです。
日本の学校や日常生活では知ることのできないことがたくさんあって、
日本は他国との関わりが少ないのかなと思いました。
日本は他国の情報をもっと取り入れていかないと
平和主義を演じているだけと言われても仕方ないと思いました。(高校1年)



イラク戦争については学校でも「イラクが悪い」としか教えられていなくて、
初めてこんな状態を知って驚きでした。
日本は情報鎖国と言うのは本当にそうだなと思いました。
この話を忘れないようにしようと思います。(高校1年)




知らないことを知ることができてよかった。
自分が見たい。平和のために頑張りたい。(OB)



・・・


戦後75年自転車ピースリレー
熱中症に気をつけて行ってらっしゃい!
過去と現在をつなげて、未来をつくる。
さらに思考を深めて、無力感を感じまくって
力を蓄えたピースメーカーたちの将来を
楽しみにしています。

by nao-takato | 2020-07-23 20:55 | 報告会/来日ツアー

リアルタイムでイラクの今をお知らせする為の公開日記


by nao-takato