ファルージャからやって来た2人の青年のこれから。

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昨年11月以来、久しぶりにアハマド(左)とムハンマド(右)を訪ねました。
2人ともファルージャ出身で、アンマンで一緒に住んでいます。
アハマドは米軍の発砲、ムハンマドは爆弾により下半身不随となりました。
詳しくはこちら→ 大義なき戦争、それぞれの10年




2011年にヨルダンにやって来たアハマド(現在23歳)は、
難民登録が認められており、
このたびアメリカへの移住も決まりました。
近々、単身渡米となります。
英語の勉強も始めたそうです。

自分に向かって発砲し、
"sorry!"と言って立ち去った米兵のことを忘れるはずもないだろうけど、
アメリカでいい出会いがあることを祈ります。

2012年にヨルダンにやって来たムハンマド(現在28歳)は、
なぜかわかりませんが難民申請が認められませんでした。
難民登録のペーパーなしでヨルダンで生活するのは相当に厳しいです。

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(写真:爆弾被害で半身不随になったムハンマド)

そして、同郷の、同じような境遇のアハマドが、
もうすぐアメリカに移住してしまうことに、
ムハンマドは今、
ひどく不安を覚えています。
なぜ俺は難民として認めてもらえず、
医療も受けられず、
帰る所もないままに…と。

ムハンマドはCVT(=拷問犠牲者センター)でカウンセリングを受けているようです。
今日も行ってきたようですが、
彼の顔は曇ったままです…。
久しぶりに会って、
あまりにもやせ細っていたのでびっくりしましたが、
とりあえず、持参した尿バッグ(寄贈品)を彼に渡しました。

ムハンマドの横腹から下腹部にかけて、
爆弾被害に遭った時の傷がたくさんあります…。
いろんな形にひきつった皮膚、
横腹に走る大きな傷。
今も取りきれなかった破片が残っているそうです。
身体を引き裂く爆弾の威力を想像しました…。

米兵に撃たれたアハマドは、
尿道からカテーテルで排尿できていますが、
ムハンマドは下腹部(膀胱)にカテーテルを入れなければなりません。

以前は3ヶ月に一度、
病院でカテーテルを入れてもらっていたそうですが、
先週、彼は自力でそれをやったそうです。
「お金がないから」とのことでした。
病院でやってもらうと、
およそ50JD(7,000円くらい)かかるそうです。

感染症がひどいみたいです。
「しかも、結石がものすごく痛い」と、
苦痛の表情で言いました。
膝の上に置いたタオルの下から出したチューブには、
確かに石のようなものがありました。

猛烈な痛みで眠れないと彼は訴えました。
物静かなムハンマドですが、
今日の声は怒りと悔しさが入り混じったような、
そんな響きでした。

その辛さを誰かに伝えたかったのでしょうか。
自分でカテーテルを交換した時の様子を携帯電話で撮影していました。
ディスポの手袋をし、
痛みで叫び声を上げながらやっていました。

携帯電話から漏れるムハンマドのうめき声を聞いていたアハマドが、
「僕は尿道からなんだけど、
ムハンマドに比べたらずいぶんラクだと思う…」
と言いました。

「病院に行きたい。
そして、尿道から排尿できるという手術を受けたい」

それがムハンマドの願いでした。

以前かかった医師に、
手術は可能だと言われたそうですが、
費用はどのくらいかかるかはわからないとのことでした。

これまでの経験上、
高額なのは予想がつきます…。

とりあえず、
次のカテーテル交換は病院でやってもらうことにして、
その時に医師の診断と見積もりをもらってみようと提案しました。

病院に行けることが嬉しかったのか、
ムハンマドも、
そばにいたアハマドも涙ぐんでいました。
通訳をしてくれたイラク人の女性はボロボロ泣いていました…(T_T)

「ムハンマドだって泣いたっていいんだよ」と言うと、
「涙を流す時は死にたい時…」と返ってきました。
しばらく彼の様子を見ていこうと思いました…。

そして…
まずは痛みなく生活できるようにサポートすることが、
必要だと感じました。
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by nao-takato | 2013-06-27 08:24 | 支援/プロジェクト

リアルタイムでイラクの今をお知らせする為の公開日記


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