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危機にある友人は、イラクと日本のテレビ対話を熱望しています。

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昨年から大学生たちと計画してきた、イラクと日本のTV対話。
いよいよ本番が近づいてきました。
"ポリコム"というテレビ会議用電話。
うまくトークが進むよう、
別の日にリハーサルもやるそうです。

夕べ、東京サイドのコーディネーターの大学生から困惑したメールが来ました。
バグダッドサイドのコーディネーター、私のプロジェクトパートナーでもある、
イサームが脅迫されたみたいだというのです。

すぐさま彼に連絡を取り、メールと電話でいろいろ話をしました。
イサームのメールによると
「ジャーナリスト業をやめなければ、息子とお前を殺す」
という内容だったそうです。
お金も要求されたようでした。
今朝、約束の時間に指定された場所に行ったが、
犯人は現れなかった、とのことでした。

また、彼らの避難先を提供してくれる人を探したので伝えました。
イラク国内での避難先です。
ヨルダンはまったくおすすめできないと伝えました…。

彼は、国内外のメディアと働いてきました。
彼のような人たちがいたからこそ、
見えにくいイラクの情報を得ることができていました。
一方で、イラク戦争以降、
イラクは6年連続でジャーナリスト死者数最多を記録していました。

誰がこんなことを?
いろいろな可能性は考えられます。
「ジャーナリスト狙い」の政治的犯行を装った、金目当てのギャングかもしれません。

家族は「安全な」場所に移動させたと言っていますが、
自分は残ると言っています。
ジャーナリズムの授業が今年いっぱいあるし、
家族を養うため働かなくてはならないし、
17日には慶応大学とのピーストークもあるし、
支援を待っている人たちがいるし、と彼は言っています。

とりあえず、今日送金するはずだった寄付金は見送ることにしました。
いつものように国内避難民への支援を計画していました。
先週、詳細を話し合ったばかりでした。
しかし、今は動き回る時ではないし、
彼を危険に晒すわけにはいきません。

ピーストークは私たちでなんとかするし、
誰かに代わりを頼んでほしいと言いましたが、
「たとえこれが人生最後の日になっても、やる」
と彼は頑としてききません。

ピーストークの会場になるバグダッドの大学内では特に危険は感じないとのことで、
ピーストークはなんとしてもやると言っています。
イサームのピーストークにかける意気込みを強く感じました。
「バグダッドの学生たちに経験させたい。日本の人たちと話をさせたいんだ」
そして、何度も日本の被災者はどんな状況か聞いてきました。

今後の数日間で状況は変わるかもしれませんが、
どうか、彼を勇気づけるためにも、
4/17@慶応大学のイラクと日本のテレビ対話、ぜひご参加&ご協力くださいませ<(_ _)>
※イサームの脅迫事件は4/14現在いまだ解決していません。身の危険がありますので、17日のイベントで事件については触れられません。現地の警察からもそのように忠告されています。何卒ご理解くださいますようよろしくお願いいたします。
by nao-takato | 2011-04-08 01:17 | 9条/対話

リアルタイムでイラクの今をお知らせする為の公開日記


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