ラマディとファルージャの先天性異常に関するサイトを作りました。
2010年 05月 25日
ファルージャの先天性異常が頻繁に海外メディアで報じられるようになりました。
昨年、ラマディとファルージャを訪ねました。
その時、ラマディの医師たちも同じことを訴えていました。
今年の1月に診療見学のため来日していたラマディの医師たちも必死に訴えていました。
そして、先月ファルージャからやって来た青年もファルージャの小児科医からたくさんの子どもたちの写真を託されて来ました。
水も大地も放射能やダイオキシンに汚染されていると言います。
米軍が使用した劣化ウラン弾や白リン弾の影響が考えられています。
因果関係は特定できなくても、今、現地で起きていることをもっと多くの人に知ってもらわなくてはいけないとずっと思っていました。
ラマディとファルージャの先天性異常に関するサイトを作りました。
ショッキングな写真がたくさんありますのでお気をつけください。
"Ramadi, Fallujah 2010"
このサイトをなぜ作ろうと思ったか、イントロダクションとして少し自己紹介を書きました。
「より多くの人に」ということで、全編英語で作りました。
今後、データや専門家のコメントなどをアップしていこうと思ってます。
以下は、イントロダクションの日本語訳です。
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訪問者のみなさまへ
こんにちは。私は、エイドワーカーの高遠菜穂子と申します。
2003年以来、イラクへの緊急支援や在ヨルダンのイラク難民支援などでイラクに関わってきました。イラク国内では主に、アンバール州のラマディやファルージャをカバーしています。これら2つの町は多国籍軍による軍事作戦で最も打撃を受けた場所であり、その市民たちはもたらされた甚大なダメージと、恐怖に耐えてきました。
劣化ウラン弾は、米軍によって標準的に使用されていると言われています。2004年に行われた2度にわたるファルージャ総攻撃では、白リン弾使用も明らかとなりました。2006年の長期にわたるラマディ包囲では、数千の人々が空爆や狙撃によって殺されました。
2004年にファルージャ近郊で拉致、解放されて以来、私はイラク支援プロジェクトをヨルダンや、より安全な北イラクから調整を行っていました。現地のイラク人パートナーたちと協力しアンバールでのプロジェクトを実現させてきたのです。しかし、2009年4月、私は5年ぶりにラマディとファルージャに戻りました。そして、途方もない数の身元不明の墓標で埋め尽くされた集団墓地を訪れました。それはつまり、あまりに遺体のダメージが激しく身元を確認ができないまま埋葬されたことを意味していました。
しかし、悲劇はこの衝撃的な軍事攻撃で終わりではなかったのです。悲劇は継続しているのです。それは、一番小さくて、最も弱い者にその悲劇が現れ始めているのです。イラクの子どもたち、まだ母親の体内にいる胎児たちの身の上に…。
こうした兵器の使用が明らかになって以来、“奇形”や先天性心疾患の割合が激増しています。新生児死亡率も急激に上がっています。こうした先天性異常の激増は、親たちに非常な悲しみをもたらし、これから子どもを持ちたいと思う夫婦をためらわせ、これまでに経験したことのないような状況に直面した医者たちを困惑させています。
みなさんに、この2つの町の医者たちから託された写真をお見せします。今からご覧になる子どもたちは、あなたの心に何かを語りかけてくることでしょう。
さぁ、子どもたちに会ってください。
サラーム(アラビア語で“平和”という意味)
高遠菜穂子
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昨年、ラマディとファルージャを訪ねました。
その時、ラマディの医師たちも同じことを訴えていました。
今年の1月に診療見学のため来日していたラマディの医師たちも必死に訴えていました。
そして、先月ファルージャからやって来た青年もファルージャの小児科医からたくさんの子どもたちの写真を託されて来ました。
水も大地も放射能やダイオキシンに汚染されていると言います。
米軍が使用した劣化ウラン弾や白リン弾の影響が考えられています。
因果関係は特定できなくても、今、現地で起きていることをもっと多くの人に知ってもらわなくてはいけないとずっと思っていました。
ラマディとファルージャの先天性異常に関するサイトを作りました。
ショッキングな写真がたくさんありますのでお気をつけください。
"Ramadi, Fallujah 2010"
このサイトをなぜ作ろうと思ったか、イントロダクションとして少し自己紹介を書きました。
「より多くの人に」ということで、全編英語で作りました。
今後、データや専門家のコメントなどをアップしていこうと思ってます。
以下は、イントロダクションの日本語訳です。
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訪問者のみなさまへ
こんにちは。私は、エイドワーカーの高遠菜穂子と申します。
2003年以来、イラクへの緊急支援や在ヨルダンのイラク難民支援などでイラクに関わってきました。イラク国内では主に、アンバール州のラマディやファルージャをカバーしています。これら2つの町は多国籍軍による軍事作戦で最も打撃を受けた場所であり、その市民たちはもたらされた甚大なダメージと、恐怖に耐えてきました。
劣化ウラン弾は、米軍によって標準的に使用されていると言われています。2004年に行われた2度にわたるファルージャ総攻撃では、白リン弾使用も明らかとなりました。2006年の長期にわたるラマディ包囲では、数千の人々が空爆や狙撃によって殺されました。
2004年にファルージャ近郊で拉致、解放されて以来、私はイラク支援プロジェクトをヨルダンや、より安全な北イラクから調整を行っていました。現地のイラク人パートナーたちと協力しアンバールでのプロジェクトを実現させてきたのです。しかし、2009年4月、私は5年ぶりにラマディとファルージャに戻りました。そして、途方もない数の身元不明の墓標で埋め尽くされた集団墓地を訪れました。それはつまり、あまりに遺体のダメージが激しく身元を確認ができないまま埋葬されたことを意味していました。
しかし、悲劇はこの衝撃的な軍事攻撃で終わりではなかったのです。悲劇は継続しているのです。それは、一番小さくて、最も弱い者にその悲劇が現れ始めているのです。イラクの子どもたち、まだ母親の体内にいる胎児たちの身の上に…。
こうした兵器の使用が明らかになって以来、“奇形”や先天性心疾患の割合が激増しています。新生児死亡率も急激に上がっています。こうした先天性異常の激増は、親たちに非常な悲しみをもたらし、これから子どもを持ちたいと思う夫婦をためらわせ、これまでに経験したことのないような状況に直面した医者たちを困惑させています。
みなさんに、この2つの町の医者たちから託された写真をお見せします。今からご覧になる子どもたちは、あなたの心に何かを語りかけてくることでしょう。
さぁ、子どもたちに会ってください。
サラーム(アラビア語で“平和”という意味)
高遠菜穂子
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by nao-takato
| 2010-05-25 23:12
| ラマディ/ファルージャ