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インシャアッラー(神のお望みのとおりに)

貧困にあえぐイラク避難民の医薬品ケアに協力してくれている薬剤師のところに、マハと私、そして私の友人で前回から協力してくれているイラク人女性サポーターのドゥハと一緒に訪ねた。
この薬剤師さんは、イラク人女性で夫がパレスチナ人。
イラク北部のモスルの大学で恋に落ちたのよ、と言っていた。

最初、私はイラク人貧困層の医薬品無料配布システムにカンパを充てようと思っていたが、深刻なミーティングの様子から、現時点での最優先事項は数日中に心臓手術を受けなければならない女性のことだと判断できた。
そう、3500ディナール。
ところが、薬剤師が執刀医と知り合いだったので問い合わせてみると、明日の診断の結果では5000ディナールかそれ以上かもしれないというのだ。
とにかく、明日に検査を受けさせないと先が見えないということだ。

マハは夕べ、この件でかなりまいっていた。
今回も、最悪ぎりぎりのコンディションでの手術なのだ。
最悪の事態は避けたい。

医薬品無料配布システムや、こうした緊急手術のケースはCRPではカバーしていない。
あくまでも、マハが個人的にイラク人サポーターからカンパを集めてやっているのだ。
でも、今回は金額がデカイので数日中に集められるか考えると眠れないのよ、と不安げ。
病院まで行っても現金がそろっていなければ手術は行われない、死ぬかもしれないという焦りが沸き起こってくる。

薬局に訪れたイラク人のお客さんと話が盛り上がる。
やはり、話は緊急手術のことになり、しばらくして、マハは初めて出会ったそのイラク人のお客さんと一緒にどこかに出ていった。
30分ほどしてマハが帰ってきた。
その女性はマハを自宅まで連れていき、カンパしてくれたのだそうだ。

よくイラク人はどうやって生活しているのですか?と質問されるが、答えは「強固な絆」といったらいいかな。
イラク人はこうやってつながって生きている。
初めて言葉を交わしただけでも、「ブラザー意識」のようなものが彼らをつなげる。

さて、私からもいろいろ質問をしたり、話し合いをした結果、医薬品無料配布システムではなく、命に直結する心臓のオペにカンパを充てることにした。
そう説明してマハにカンパを渡すと、彼女は天を仰いで「アッラー!」と叫んだ。
これで、明日の検査は受けられる。

私のファイナルアンサーを受けて、隣にいたドゥハが「じゃ、私が医薬品無料配布システムの方にそれと同額のカンパを集めるわ」と言ってくれて、またみんなで「アッラー!」。

明日はまず検査。この検査の結果によって手術費用が決まる。
午後のフライトで私は帰国するので、結果を聞けるかどうかはわからない。

ミーティングの最後に握手をした。
インシャアッラー(神のお望みのとおりに)と、みんなが口をそろえた。
by nao-takato | 2008-12-16 08:08 | 支援/プロジェクト

リアルタイムでイラクの今をお知らせする為の公開日記


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