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おしらせ〜書籍『冬の兵士』出版記念上映会8/12-15@渋谷アップリンク

岩波書店から書籍『冬の兵士』が出版されます。
その出版記念上映会&トークイベントで少しお話させていただくことになっています(8/12)。
『冬の兵士〜良心の告発』をまだご覧になっていない方、ぜひご覧ください。
イラクの見つからなかったパズルの一片がそこにあります。
渋谷アップリンク

ちなみに、今月号の岩波の『世界』に、このDVDを制作した田保寿一さんが、「冬の兵士」について書いています。

そして、もう一つ必読のルポが掲載されています。イホネットメンバーでもあるジャーナリストの布施祐仁さんのルポです。

余談を一つ。
「今月の世界、ぜひ読んでくれ」と布施くんから連絡があったので、早速地元の書店に行ってみた。1軒目。探しても見当たらない。月刊誌の棚は見つけたけど、「世界」はない。レジで聞いてみると「さぁ、わかりません。セカイ、ですかぁ?」と言われる。「まさか、ウソでしょう!?」と思い、ベテランそうな店員さんに聞いてみると「ちょっとお待ちください」と言ってパソコンの画面をしばし凝視。「現在、売切ております」と表情を変えずに一言。

2軒目。やはり見当たらない。月刊誌の棚は見つけたけど、「世界」はない。レジで聞いてみると「当店では扱っておりません」とあっさり。

3軒目。文教堂、ゲオにない。ならばツタヤだろう。入口に入る。週刊誌の棚に「週刊金曜日」がチラリ。おぉ、これは期待がもてるのではないか。月刊誌の棚もすぐに見つかった。が、またしても同じ顔ぶれの平積みである。棚の奥深くまで何度見渡しても「世界」はない。レジに聞いてみる。礼儀正しい店員さんが「イワナミ、ですか?」と自信なさげに聞き返してくる。「岩波書店って知りません?」「あ、はい」と言って、何やら書店リストが書かれた冊子をパラパラめくりながらパソコンの画面をスクロールしている。しばしの沈黙の後「あのぅ、函館ですか?」と唐突に、意味不明な質問を投げかけてきた。言葉につまる私。その様子に少々焦った様子でもう1人の女性店員がパソコン画面を覗き込む。「あ、すみません。函館店にあると表示が出たものですから」と弁解されるが、これも理解に苦しんだ。そして、結論。「当店ではお取り扱いしておりません」

4軒目。ウソだろう?岩波の「世界」ってもう少しメジャーかと思ってたよ…。この雰囲気からすると、1軒目の「売り切れ」っていうのもあやしいかも……とブツブツ言いながら店内に入る。お、ここにも「週刊金曜日」があった。なんだか「週刊金曜日」がとってもメジャーな雑誌に思えてきた。月刊誌はどこだ?あれ、週刊誌はあっても月刊誌はないのか?まさかね…。この先はアダルトコーナーになってるぞ。○禁マークが貼ってある。エロ本の手前で左折、すぐに右折。と、そこに月刊誌のコーナー発見。ここもやっぱり同じ顔ぶれがズラリか…。「世界」の気配がない。「たのむ!”世界”よ!姿を見せてくれ!」と祈りにも似た気持ちで棚の隅々まで目を凝らす。平積みの後ろに隠れてはいないか?とかがみ込む…。すると、棚の奥で立ちすくむ「世界」の姿が……!あぁ、ひっそりと地味な佇まい。巡り会えた奇跡に感激する。目次を開いてお目当ての記事が載っているか確認。「あるある。これこれ」とにやける。レジで代金を払いながら、探し求めた「世界」を手に入れた喜びを堪能。「この書店はいい書店だ」などと思いながら車に乗り込んだ。
長い余談、終わり。

さて、「世界」をめぐる書店ツアー。どこの書店も田母神さんの表紙の月刊誌が平積み2列だった。それは、しっかりとしたマーケティングがなされているからこそと思われる。わが町千歳は人口9万人。そのうち3万人が自衛隊関係者。私の自宅の隣は演習場。上空は爆音の戦闘機。家の裏手は戦車道路。小さい頃から戦車が走る横を犬の散歩してました。小学校の時、1クラス43人中41人は自衛官の子どもでした。ほらね、書店の経営者ならそういうラインナップ考えるでしょう?

でも、ひとつだけ言わせていただきたい。選択肢が少なすぎます!自衛官であっても、自衛官じゃなくても、あらゆる情報を見て聞いて読んでから判断したい。最初から情報の選択肢を与えられないなんて、こんな不幸なことはない。無知を克服する手段として書物があるはずなのに、それが町中の書店を歩かないと手に入らない。いや、違う。書物は山積みなのに、バラエティに欠けるのだ。田母神さんが平積み2列でもいいけど、もう少しバランスよく選択肢を与えてほしーの★

探し求めた「世界」には布施くんのルポ「自衛隊・経済的徴兵制の足音」というのが載っている。ぜひ、読んでいただきたいので内容は書かないが、これは、2005年にニューヨークで聞いたアメリカの高校生の話と同じだ。冬の兵士にも通ずる。私は千歳出身だから、自衛官になる若者の話なんて何十年もずっと見聞きしてきたことだから全然驚かない。ただ、自衛隊は変わった。そして、もっと変わっていく。米軍再編でもっともっと軍隊らしくなっていく。そこが昔と違うところだ。

話を最初に戻そう。「冬の兵士」はしっかり見た方がいいし、じっくり読んだ方がいい。
アメリカは日本人にとっての”セカイ”だ。”コクサイ社会”だ。
アメリカなしでは生きていけないなら、とことんアメリカを知るべきだ。
それが、本当に”愛してる”ってことでしょう?
by nao-takato | 2009-07-22 05:13 | お知らせ/イベント

リアルタイムでイラクの今をお知らせする為の公開日記


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