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イラク人にも生きる権利はあるはずだ。

イラクの友人が来月結婚する。
3年前からのつきあいで、一緒に働いたり、ガールズトークで盛り上がってきた友だち。
ヨルダンに来るたびに、必ず会う友人。
私より10歳も若いけど、昨年結婚したもう一人の友人とよく3人でおしゃべりした。

彼女はバグダッド出身で、エンジニア。
以前は秘書をやっていたが、今はヘルメットをかぶって建築現場の監督(?)をやっている。
現場監督やって、ヒジャーブも被っていないけど、わりとコンサバかなと思う。
たぶん、典型的なイラクの若い女性なのかも。

今日は、「おめでとう」を言いたくて、ランチに誘った。
お祝いのギフトは、ティアラみたいなフォトフレームを選んだ。
すっごく喜んでくれて、こっちまでうれしくなった。

ランチの後、洋服問屋に直行してマハたちと合流。
今日もジャケットを大量購入。
昨日と同じように、ワンボックスカーで配達してもらった。

今日もまたマハの携帯は鳴る。
時々、「国際NGOの○○にこの電話番号を聞きました」と言ってかかってくることもある。
草の根グループに頼るくらい国際NGOも大変な状況なんだなぁと思う。

子宮の手術をした女性は、経過良好ということで早くも自宅に戻ったと連絡あり。
要するに、腫瘍だらけの子宮を摘出したということらしい。
とにもかくにも、これで一安心というところ。

ところが、今度は私もよく知っている避難民の女性から「夫が緊急入院した」と連絡。
彼女の夫は膀胱がんを患っていた。
でも、やっぱり経済的理由でちゃんとした治療が受けられずにいた。
医者は「至急、オペが必要だ」と。

一同、途方に暮れる。。。

すると今度は、一人の女性が診断書を持って訪ねてきた。
診断書を見てマハの顔が曇る。
「2つのオペが必要。合計で3500ディナール…(50万円くらい)」
今回は金額がデカイ。

ヨルダンには70万人のイラク避難民がいるとされる。
UNHCRに登録した人は、医療NGOのサポートを受けられることになっている。
が、必ずと言っていいほど「アポを取るのに3ヶ月待ちです」と言われる。
3ヶ月待ってアポが取れたとして、サポートを得られるかどうかはわからない。
あまりにも多くの人が殺到しているのだ。
みな同じように「緊急」で「重篤」の人ばかりが苦痛に耐えながらただじっと待っているのが実情だ。間に合わずに死んでいく人もいる。

今日、イラクを電撃訪問したブッシュ大統領は、記者から靴を投げつけられてどんな思いをしただろう。
カーシムが来日中に言っていた。
「ブッシュ大統領は、一度も謝罪しなかった。過ちを認めることさえしなかった」

何のために、イラク人はこんなひどい思いをさせられているんだろう。
こんな状態に巻き込まれる必要があったのか?
「テロとの戦い」で安全になった人なんているんだろうか?
ブッシュ大統領が「成功」という言葉を発するとき、彼の中にイラク人はいるんだろうか?

人の命を破壊するお金はいっぱいあるのに、人の命を救うお金はなぜないのか。
by nao-takato | 2008-12-15 07:26 | 支援/プロジェクト

リアルタイムでイラクの今をお知らせする為の公開日記


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