イラク・ホープ・ダイアリー

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御礼:アンバール緊急支援第2弾、できることになりました!

4/9にお願いをしましたアンバール緊急支援第2弾ですが、
3日間で355,000円(※通常のカンパも含め)のイラク支援カンパのご協力があったと、
今朝日本から報告を受けました。
予想以上の金額にちょっとビックリしました!
皆様の迅速な対応に大変感謝しております(^人^)
ありがとうございました!

全額をプラスして一気に食料に充てたいのですが、
どう財布をひっくり返してもヨルダンで立て替えられる金額に限界があり、
第2弾、第3弾と2回に分けることにします。
力不足ですみません(-_-;)
(日本からヨルダンへの送金が時間がかかり、
今回は間に合わないので立て替える方法を取ることにしました)
どうかご理解いただけますようお願い申し上げますm(_ _)m

今回は当初の予定どおり、
手元にある4,195ドルに800ドル(およそ8万円)をプラスして、
5,000ドル分の「アンバール緊急支援第2弾(食料)」に充てたいと思います。

ここ数日のアンバール州内の治安状況が悪化していて、
現地パートナーが安全に動けるのかがちょっと心配です。
ファルージャ病院の報告を見ても、
相変わらず女性や子どもたちに犠牲が出ているようです。
国際NGOの中にはアンバール州内での活動を一時停止しているところもあるとか…。

毎度のことながら、難しいです。
でも、状況が酷ければ酷いほど緊急支援が必要なのは常で、
なんとかしなければなりません。
このような現地状況ですので、
ミッション完了に時間がかかるかもしれません。

この混乱は4/30の選挙まで続くと予想されます。
それで終わるかなぁという感じです…。

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「アンバール緊急支援カンパ」としてはここで打ち切りとさせていただきますが、
通常カンパは今後も受け付けております。
イラク支援(緊急支援、イラク難民支援、医療支援、子どもプロジェクトなど)に
ご協力いただければ幸いです。
イラク支援カンパ振替先
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# by nao-takato | 2014-04-14 17:20 | 支援/プロジェクト

アンバール緊急支援第2弾へのご協力のお願い



写真:今年2月に実施したアンバール緊急支援第1弾。Iho-Net Japan(イホネットジャパン)=Iraq Hope Network Japan(イラクホープネットワークジャパン)として、ファルージャ市内5地区の650家族に食料(米、砂糖、豆、食用油、紅茶、トマト缶、ミルク)+生理用品など10,000ドル分を届けました。現地ボランティアのみなさんと日本の支援者に大感謝!

その他の写真はフェイスブックのアルバムにあります↓
アンバール緊急支援Relief for IDP in Anbar Feb 2014

【背景】
昨年末にアンバール州ラマディの反政府デモのテントがイラク治安部隊に攻撃されてから、地元の部族からなる自警団の拡大武装組織と政府軍の戦闘状態となり(そこに小規模のアルカーイダ系組織が入り混じる)、ファルージャとラマディ2つの町は連日激しい空爆を受けるなどしています。

ファルージャ教育病院はイラク軍からの迫撃砲攻撃を9回にわたり受け、医療スタッフに重軽傷者が出ました。人権団体からは病院への攻撃はジュネーブ条約違反との声明が出ています。ラマディは、建物の空爆被害がかなりの範囲と規模にわたっています。

攻撃の初期段階でほとんどの住民が避難したことで、死傷者数は10年前のファルージャ総攻撃に比べると少ないですが、それでもこの3ヶ月で民間人死者200名を超えています(ファルージャ教育病院の記録から)。

【人道支援状況】
国内避難民は40万人に達してしまいました。多くがアンバール州内のファルージャやラマディ郊外の学校や廃墟、建築途中の建物やユニセフなどが配付したテントに寝泊まりをしているか、親戚宅に泊めてもらっている状態です。アンバール州内ではルトバ、カイム、ヒート、ラワなど、他の州ではバグダッドやサラハッディン州にもアンバール避難民が押し寄せています。どこも受け入れキャパを超えた状況となっています。

昨年末から、国際機関も緊急支援に対応していましたが、戦闘状態が激しい、道路封鎖、通信遮断などで現地へのアクセスが困難を極めていると何度も報告が出ていました。また、危機的状況が3ヶ月を超え、どこも予算不足が深刻となっています。

下のリンクは、昨日4月9日付けの人道支援ニュースで、UN、IOM、UNAMIなど国際機関がそろってアンバール危機の甚大さを訴えると同時に、寄付金が集まらずこのままでは支援が滞ってしまうと訴えている記事です。イラクの隣国ヨルダンに滞在中の私も、毎日毎日この話題ばかりです…。

Lack of funding threatens aid response in Iraq's Anbar Province

道路封鎖がネックで、政府の食料配給も届かない状態が続いています。町の商店街はこの窮状をなんとか打破するため、砂漠に新しい道をつけたり(熟練ドライバーじゃないと迷う)、壊された橋から少し離れた所に小さな橋を作るなどして、そこを商品搬入ルートとして使っているそうです。ちょっとガザのトンネルに似てますね。とりあえず町に商品を運び込むなどはできているようですが、値段はもちろん高騰してます。着の身着のまま状態の住民には食料購入も厳しい状況です。

先週、ファルージャ郊外でユニセフの支援物資を配付したのがイホネットの支援物資を配付してくれた現地パートナーで、彼の話によると政府の食料配給が届かないので米などの主食を配りたいとのことでした。

【緊急支援の第2弾】
現在、食料バッグ第2弾を送ろうと調整中なのですが、予算でつまづいています。ヨルダンのカンパ専用の銀行口座に残っていた分とあちこちかき集めて4,195ドルは確保しました。5,000ドル集まれば、前回(10,000ドル)の半分の規模ですが、学校などに避難している250~300家族くらいには食料を届けられるかなと思っています。

アンバール緊急支援にご協力いただけましたら大変助かります。

イラク支援カンパ振替先はこちら↓になりますm(_ _)m
※通信欄に「アンバール」とお書きください。

イラク支援カンパ振替先

ご検討のほどよろしくお願いいたします(-人-)
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# by nao-takato | 2014-04-10 05:36 | 支援/プロジェクト

家族

ファルージャ総攻撃から10年。
昨年末からファルージャとラマディはまたしても戦火に焼かれている。
ただの記念日ではなくなってしまった。

1月、逃げ惑う友人たちの様子を聴いて、自宅で夜中に1人で泣いたのが1回。
2月、イラク国内でイラク人に囲まれていたし、緊急支援で忙しかったからか、自分を保てた。
3月、ヨルダンで1人になって、強烈な喪失感に襲われたり、
恐ろしい現状報告の詳細を調べたりして、号泣、数回。
買い物中でも、お一人様外食の時でも、突然わっと涙が溢れてきて、困った。

一度に抱えるには多すぎる感情にもがき苦しんだ。
ファルージャとラマディは、
私にとって一番身近なイラク。
そこに住む友人たちも、建物も、一番よくわかる。
たくさんのプロジェクトを展開してきたところ。
そこで破壊がくり返され、命が奪われていくことへの怒り、絶望、無念さ、無力感。

ファルージャ総攻撃10年。
それは、イラクで事件に巻き込まれてから10年。
映画「ファルージャ」が公開されたこともあって、
気づかぬうちに心が不安定になっていたかもしれない。
ファルージャやラマディからの恐ろしい報告を受け取るたびに、
自身の体験を思い出してしまって苦しい。

切断されたスンニ派の青年の頭が、
イラク軍兵士の軍靴に踏みつけられて、
もう一人の兵士が携帯電話で写真を撮っている写真を見た時、
目隠しのまま床に寝かされ、首に剣を置かれた時の感覚を思い出した。
「私は生きてる…」と写真と自分を見比べてしまった。

ファルージャの青年のご遺体に火をつけ、
その周りで狂喜乱舞するイラク軍兵士の映像を見た時、
「生きたまま焼き殺す」と言われたことを思い出した。
私の家族はどれだけ動転したことだろう。

「テロには屈しない」という姿勢を崩さない(崩せない)政府に、
自衛隊撤退を要求することがどんだけあり得ないかをよくわかっていながら、
私のために要求せざるを得なかった家族。

「通常ではこうなります」と何度もくり返された家族は、
机を叩いて「これは通常ではない」と言い返した。
米軍に突入してもらうという説明を聞かされ、
「それだけはやめてください」と泣きながら訴えた。
家族は猛烈な批判にさらされた。

私が即座に殺されていれば、
家族は黙ってそれを受け入れただろう。
家族は私がイラクで何をしていたかを誰よりもよく知っていたから。

けれど、私を救えるかもしれないという一縷の望みがそこにあった時、
しかも、3日間という期限がついた時、
家族は冷静ではいられなかった。

焼けただれた遺体を引き取りに行くのか、
あるいは、切断された首を胴体にくっつけようとするのか。
それを避けるできるだけのことをしたいと右往左往したことだろう。

家族はバッシングにも耐え続けた。
自分たちがどれだけ酷い目にあってきたかを私にはずっと黙っていた。
私が暗い顔して家を出て行くたび、
父はいつも黙って空港まで私を送ってくれた。
私がくじけそうな時、
母はいつもすぐに気づいて励ましてくれた。
みんな私の背中を押し続けた。

なりふり構わず訴える弟と妹の映像を事件後に初めて見た時、
心の底から「この家族で良かった」と思った。
どんなに世間から批判されても、
私にはこれ以上ないくらい最高の家族だと思った。
私にはこの家族が必要だと思った。

今回も、私が1人でこっそり泣いてること、
家族にはバレていた。

この家族でなければ、
この十年を乗り切れなかったと思う。

次の人生もこの家族で集まりたいと思っている。
願わくば、もっと穏やかな人生で。
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# by nao-takato | 2014-04-07 23:37 | 心/瞑想

イラクでの事件から10年経って…

あらためまして、10年前の事件で皆様にはご心配とご迷惑をおかけしたことお詫びしますm(_ _)m

私たちのことで、友人や家族、会社と意見が合わず仲違いしてしまった方も少なからずいらっしゃること聞き及んでおります。辛い想いをさせてしまったと申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

また、私たちの救出のためにご尽力いただいた皆様には言葉にはできないほど感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。皆様のおかげで今があります。

使いっ走りしかできない私ですが、
これからもどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

合掌(-人-)
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# by nao-takato | 2014-04-07 01:07 | 9条/対話

【3/20イラク戦争開戦11年企画】元イラク派遣空自隊員と問う集団的自衛権

【イラク戦争開戦11年企画】
元イラク派遣空自隊員と問う、集団的自衛権
-「有事」に蔑ろにされる人権

 安倍政権は、集団的自衛権の行使容認に向けて憲法解釈
の変更を閣議決定で行うことを表明。今月17日には、自民党
総務懇談会で、議論を行い党内の意見をまとめようとしていま
す。

 「集団的自衛権を行使する」ということは、、自国が攻撃を
受けていなくとも、その同盟国が攻撃を受けた場合、同盟国
と共に反撃に参加する、つまり、日本が直接攻撃を受けなく
ても、米国などの戦争に日本が巻き込まれる、ことを意味し
ます。その結果、どのような事態になりうるのか。卓上の議論
ではなく、具体的な事例を元に検証すべきではないでしょうか。

 本イベントでは、自衛隊イラク派遣に参加した元航空自衛
隊員の池田頼将さん、自衛隊イラク派兵違憲訴訟弁護団の
川口創弁護士をゲストに「集団的自衛権」の危うさを問います。


【日時】
2014年3月20日(イラク戦争開戦から11年)
15時半開場、16時から17時半まで 
*予約は必要ありません。

【会場】
衆議院第二議員会館 多目的会議室

【ゲスト】
池田頼将さん(元イラク派遣空自隊員)
川口 創さん (自衛隊イラク派兵違憲訴訟弁護団)

【資料代】
500円(+カンパ歓迎)

【主催】
イラク戦争の検証を求めるネットワーク
http://iraqwar-inquiry.net/

【ゲストプロフィール】
池田頼将さん
元航空自衛隊員。2006年7月に、自衛隊イラク派遣で派遣された
クウェートの基地内で米民間軍事企業の車両にはねられたが、
適切な治療を受けられず、事故の後遺症が残り、働くことの出来
ない身体となってしまった。2012年9月、国を相手とする国家賠償
請求訴訟を名古屋地方裁判所に提訴し、現在継属中。

川口創弁護士
2004年2月に自衛隊イラク派兵差止訴訟を提訴。 同弁護団事務
局長として4年間、多くの原告、支援者、学者、弁護士らとともに
奮闘。2008年4月17日に、名古屋高裁において、「航空自衛隊
のイラクでの活動は憲法9条1項に違反」との違憲判決を得る。
池田頼将さんの国賠訴訟弁護団のメンバー。

【お問い合わせ】
Email:office@iraqwar-inquiry.net
電話:090-9328-9861(志葉)
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# by nao-takato | 2014-03-10 22:25 | お知らせ/イベント

1/27(月)イラク医療支援報告会@青山学院大学

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     イ ラ ク 医 療 支 援 報 告 会
 ~外科ミッション in ラマディ&ファルージャ~

 日時/2014年1月27日(月) 19時~21時
 会場/青山学院大学 第11号館7階 1171教室
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形成外科の医師 森岡大地氏は、昭和大学の准教授とクリニックの
両立をしながら、年に数回のペースで海外医療支援を続けている。

「世界の医療団」や「国境なき医師団」などの要請を受け、
バングラデシュ、ネパール、カンボジア、インドネシア、
コソボ等で活動。また、パレスチナには現地のNGOに協力する形で
年に2回のペースで13年間通っている。

2013年1月、イラクホープネットワークの要請でイラクに初入国。

イラク戦争が起きた2003年以降、幾度と最激戦地になっている、
アンバール州ファルージャとラマディの医療現場視察を行い、
ファルージャ総合病院で口唇裂、口蓋裂など4件の外科手術を行った。

同年10月、再びファルージャとラマディに戻った森岡医師は、
5日間で27件の手術を執刀した。

この外科ミッションのコーディネーターは、イラク支援ボラン
ティアの高遠菜穂子。これまで、アメリカの医療チームなどとの
コラボで小児心臓ケアなどに関わってきたが、日本人だけのチーム
での医療ミッションは初めての試みだった。

“森岡ミッション”は今後も継続可能なのか?

未だ不安定なイラクにおいて、国際NGOや海外医療チームは
どう活動しているのか?イラクの治安は?

私たち日本人に求められる支援とは何か?

イラクで行われた非常に濃密な医療ミッションについて、
映像と写真をまじえての報告と、質疑応答の場も設けます。

特に、海外医療支援に興味のある医療者やその道を目指す学生の方、
国際協力に関心のある方、具体的なプロジェクトについて
興味のある方に多くお集まりいただければ幸いです。

報道の見えない壁の向こうにあるイラクの一面をお知らせします。


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イラク戦争(2003年3月)から11年目を迎えようとしているイラク。
復興の兆しが見える時期や地域もあったが、近年、再び治安が悪化。
UNAMI[United Nations Assistance Mission for Iraq]の最新報告に
よると、2013年11月の暴力による死者は659名、負傷者1,373名。

今年に入り、森岡医師が手術を行ったファルージャやラマディでも
イラク政府軍による大規模な空爆があり、市民が巻き込まれたとの
声が届いているが、メディアが少なく正確な状況は不明である。

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スピーカー:森岡大地氏(医師) 
        http://www.kitasenju.org/doctors.html

コーディネーター:高遠菜穂子氏(イラク支援ボランティア) 
           http://iraqhope.exblog.jp/

●日 時/2014年1月27日(月) 19時~21時

●会 場/青山学院大学 第11号館7階 1171教室(正門を入り右手奥の建物)
     〒150-8366 東京都渋谷区渋谷4-4-25
     
     JR山手線、東急線、京王井の頭線「渋谷駅」宮益坂方面出口より徒歩約10分
     地下鉄各線「表参道駅」B1出口より徒歩5分

●参加費/500円&カンパ歓迎(事前申込不要)

【問合せ】イラクホープネットワーク(info08@iraq-hope.net)

【主催】イラクホープネットワーク/青山学院大学人権研究会

【協力】イラク戦争の検証を求めるネットワーク
    (http://iraqwar-inquiry.net)


◆森岡大地氏プロフィール
1983年 北海道札幌南高校卒業
1990年 昭和大学医学部卒業,同大学院(薬理学)入学
1993年 イギリス・ケンブリッジ大学薬理学教室客員研究員(1年間)
1994年 帰国.医学博士修得後,昭和大学形成外科学教室に入局
    以後日本各地の関連病院にて研修
2002年より,東欧,中東,アジア各国で国際医療活動に参加
2005年 帰国.昭和大学藤が丘病院形成外科講師
2011年 東北大震災では、NGO「世界の医療団」医療コーディネーターとして
    岩手県に赴任.その後,中東およびアジア各国で国際医療活動に参加
    現在は,北千住クリニック形成外科・皮膚科院長 兼
    昭和大学形成外科(美容外科部門)准教授



●イラク支援関連リンク集●

『イラク戦争の検証を求めるネットワーク』
        < http://iraqwar-inquiry.net/ >

『高遠菜穂子のイラク・ホープ・ダイアリー』
        < http://iraqhope.exblog.jp/ >

『佐藤真紀のブログ~イラク編』(=JIM-NET事務局長)
        < http://kuroyon.exblog.jp/ >

『JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)ニュース』
        < http://jimnetnews.exblog.jp/ >

『シバレイのblog』(=フリージャーナリスト・志葉玲)
        < http://reishiva.exblog.jp/ >


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※ご連絡
当メルマガで利用しているYahooグループの今年5月終了に伴い、
5月までに配信システムへ他のサービスへ移行します。追って、
 ご連絡させて頂きますので、どうぞよろしくお願い致します。



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■イホネット通信■
配信申込/アドレス変更/バックナンバー閲覧はこちら!
< http://groups.yahoo.co.jp/group/iho-net-friends/ >
問合先=info08□iraq-hope.net
(□を半角@に換えてください)配信担当[N-Saya/O-Ai]

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# by nao-takato | 2014-01-12 01:20 | お知らせ/イベント

昨年書いたイラクの「反政府デモ」についての拙文です。

昨年末からファルージャとラマディのみんなが大変な日々を送っています。
戦闘は激しく、戦車砲や空爆も無差別に飛んでくるとのことでした。
物流が止まってしまい、
燃料や食料が入手困難、価格高騰。
自宅から出られない、
あるいは市内から避難せざるを得ない人たちがいます。

報道で盛んに「ファルージャがアルカーイダの手に落ちた」と流れていますが、
基本的に政府側の意見なのでそのあたりは気をつけたいと思います。
現地の声は、イラク軍の攻撃に脅威を感じているという印象が強いです。

政府が「アルカーイダの拠点となっている」としたラマディのデモ本部ですが、
昨年、そこを訪れる機会がありました。
その「反政府デモ」について書いたものを以下に貼付けます。
(昨年の週刊金曜日3/22号に掲載されたものです)
1年前なのでなんらかの変化はあるかもしれませんが、
これもイラク情報の一つに加えていただければ幸いです。




(原文)
 バグダッドに最近開店したというショッピングモールが若者に人気だ。町の様子を車の中からじっと眺めていると、長い髪を揺らし、膝丈のスカートをはいた女性たちの姿をちらほら見かけた。「バグダッドらしさ」を取り戻したように見える。

 興味深かったのはバグダッドのタクシーだ。十年前は、白とオレンジのツートンカラーの古いトヨタや日産だった。米軍占領下となり、フォードやシボレーなどの大きなアメ車が普及した。ところが、今回見たバグダッドのタクシーはほぼすべて小型の黄色いサイパ。イラン車だ。イラン系シーア派のマリキ政権の恩恵がこんな所に現れている。

 ちなみに、マリキ首相退陣要求のデモが拡大するスンニ派多勢のアンバール州ではイラン車タクシーはまず見かけない。圧倒的に韓国車か中国車。あるいはクラシックカーのようなトヨタクラウンが「戦乱を生き抜いた」といった風情を漂わせてガタガタと走っている。

 勢いのある韓国は若者のハートもつかんでいる。現在イラクで最も治安が悪いと言われている北部モスルで印象深かったのは、韓流ドラマの人気ぶりだ。ドラマに興奮した女子高生がパソコンを開いて好きな韓流アイドルの写真をとびきりの笑顔で見せてくれた。

 復興の兆しが見える一方、「宗派対立」は、イラク戦争がもたらした最も甚大な「負の遺産」であり、今も人々を苦しめている。
 
 昨年末に始まったマリキ首相退陣要求のデモは、数年間鬱積していた政府の「スンニ派差別」に対する怒りが集結した形だ。デモが拡大するにつれ、当局のメディアに対する規制は厳しさを増している。

 バグダッドのアダミヤ地区では、イラク警察によりデモ拠点のモスクが包囲されたり、地元の報道陣が閉め出されたりしている。市内の道路があちこち閉鎖されるため、金曜日のバグダッドは身動きが取れない。

 一月にはフランス人記者がバグダッドのドーラ浄水場で写真を撮影した直後に逮捕された。数日後、彼の助手と、彼を自宅に泊めた私の友人も逮捕。三週間後に釈放されたが、八〇万円の罰金が課せられた。

 二月にイラク入りしたオーストラリア人ジャーナリストによると、外国人が比較的自由に出歩ける南部バスラでさえ、当局発行の撮影許可書を見せなければ、人々は取材に応じてくれず、検問所にさしかかると同行のイラク人たちはカメラが見つかることをひどく怖れているという。

 私のファルージャでの医療支援活動を撮影しに来た日本人カメラマンは、バグダッドの空港や検問所で「医療支援チームだ」と言い張らなければならず、デモを撮影したかどうかの質問もされていた。

 ファルージャとバグダッドの間に位置するアブグレイブは宗派の境界線のようになっている。米軍の虐待でその名を知られたアブグレイブ刑務所は、現在イラク軍が駐留している。刑務所を囲む塀や、周辺の検問所にはシーア派の象徴であるイマーム・フセインの旗があちこちに掲げられている。この検問所を通るアンバール州の青年たちはデモついての意見を聞かれており、バグダッドに行くことを恐れる人も多い。

 一方、反政府デモの中心地であるイラク西部アンバール州内(スンニ派地域)の検問所や警察はだいぶ様子が違う。この地域のイラク警察は各自治体の自警団的要素が強く、警察官は地元出身者のみで編成されているため、市民との関係が良好である。毎週金曜日のデモも、二四時間体制の「テント村」もイラク警察がセキュリティを担っている。

 スンニ派デモの中心地ラマディのデモを運営しているのは一五〇の部族だった。各部族一テントずつ、合計一五〇張の大きな蒲鉾型テントがハイウェイ沿いに連なり、巨大な「テント村」を作っている。内部には、学生部、メディア部、クリニックなどがあった。

 メディア部のテントでは青年たちがノートパソコンを使ってフェイスブックで発信したり、海外メディアの対応などをしていた。

「デモはどの政党が中心になっているのか?」と聞くと、メディア担当から「政党は一切お断りしています」との答えが返ってきた。広く支持を得るために中立性を保とうとしているらしい。

 十年前には考えられないほど、人々が「洗練」されていることに驚く。メディアに翻弄され、外国人武装勢力の加勢を受け、政治家に利用されてきた結果、自らの命を脅かす結果を招いた苦難の日々が人々を進歩させたのか。

 デモの最大の要求は、反テロ法撤廃だ。報道を見ていると、「アルカーイダ系武装勢力がシーア派市民を狙ったテロで、宗派対立を煽っている」という結びの一文がつくことが多い。しかし、アルカーイダ系ではないスンニ派市民は、イラク政府が宗派対立を煽っていると口を揃える。その最大の理由がこの反テロ法である。

 スンニ派市民はこの法律がスンニ派だけをターゲットにしており、反体制派を駆逐する道具になっていると訴えている。実際、二〇〇五年にこの法律が施行されてから、数万のスンニ派市民が不当逮捕され、拷問死させられてきた。私の周りでも犠牲になった人たちがいる。

そして、そのことを主張した国会議員もターゲットになってきた。タリク・ハシミ副大統領はテロ首謀者として逮捕状が出され、欠席裁判で死刑が確定し、現在トルコに亡命中。

イサウィ財務大臣のボディガード十名も同じ罪状で連行されたが、後に釈放された。この事件をきっかけにデモは始まっている。

 イラク政府は、反テロ法により収監されているのは三万人と発表しているが、スンニ派市民は公表されていない「秘密刑務所」の囚人がカウントされていないと主張している。

政府は、女性囚人はほとんどいないとしているが、イラクの人権団体はおよそ五千人が不当逮捕されているとしている。

 バグダッドの友人(スンニ派)は、近所でイラク治安部隊が「スンニ派狩り」を行った時、若い女性が乳飲み子と共に連行されていくのを目撃したという。こうした話は枚挙に暇がない。
   
 たいていの場合、女性はその夫や親戚の男性を捕まえるための “人質”として連行されている。そして、男女問わず刑務所内では拷問や虐待が加えられ、自白強要が行われている。どれもこれも米軍が新生イラクに伝授したやり方だ。

 イラクの反テロ法は、罪状確定すれば死刑か終身刑となる。実際にイラクの死刑執行があまりに多く、一日で二十一人が処刑された日もあり、国連や人権団体から何度も懸念が表明されている。

 鉄格子越しに涙を流す女性の写真は、デモ参加者の間で最も多く掲げられているバナー(旗)である。こうした強い訴えが効いたのか、政府は今年に入ってから三三〇〇人以上の男女を釈放し、シャハリスタニ首相補佐官は元囚人たちに不当逮捕だったことを謝罪した。

 政権周辺の中にも、治安部隊の中にこの法律を濫用している者がいることや、シーア派勢力の影響を受けやすいことなどを指摘する声もあるようだ。しかし、反テロ法を無効にすることはイラクの治安を大きく損なうとしてシーア派政党は猛反発している。

 再びイラクが共存社会に戻るには、どうしたらいいのか。あるシーア派宗教指導者がこう説いている。

「ヘイトスピーチをやめ、穏健派の育成をし、宗派を超えた合同礼拝を推進しよう」

 耳を塞ぎたくなるような罵詈雑言が飛び交う昨今の日本においても、傾聴すべき言葉ではないだろうか。(了)


【補足】二〇〇五年にシーア派主導のイラク新政府ができてから、急激に宗教色が強まった。イラク内務省が管轄するイラク警察や治安部隊は、検問所でスンニ派特有の名前やスンニ派多勢の地域出身者を次々と逮捕。連日路上で数十体から100体近く発見される拷問遺体はほぼスンニ派だった。イラク戦争開戦を機に、イラク国内に入ることが許されたスンニ派・シーア派両派の過激派は、それまで宗派を超えて家族を形成していたイラク市民を徹底的に分断していった。
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# by nao-takato | 2014-01-07 13:32 | ラマディ/ファルージャ

謹賀新年

あけましておめでとうございます
旧年中は大変お世話になりました
本年もどうぞよろしくお願いいたします
<イラク西部ラマディの米軍攻撃跡の建物にて 2013年1月撮影>

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# by nao-takato | 2014-01-01 20:23

在ヨルダンイラク難民サポート(食料&医療)'13年11月

<医療支援>
在ヨルダンイラク難民の患者さんのうち、
人工肛門バッグのサポートをしているのは3名です。


まずは生まれつき肛門のないサーレ。
写真はサーレのお父さんです。
サーレは内蔵もちょっと入り組んでいます。
さらに人工肛門のストーマも高さがまったくないので、
通常のバッグでは漏れてしまうので、
バッグと面板が一体化したワンピース型を使っています。
サーレについては以下の過去記事をご覧ください。
イラク戦争がなかったら、この子はここまで苦しむ必要はなかっただろう。
在ヨルダンイラク難民医療支援(人工肛門手術他)

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# by nao-takato | 2013-12-26 20:57 | 支援/プロジェクト

イラク出張報告(2)外科ミッションinファルージャ('13年10月31、11/2~3日)

<ファルージャミッション初日>
外科ミッションinラマディを終え、
ラマディ教育病院での最後の朝の回診の後、
ファルージャ総合病院に向かいました。

10時にファルージャ総合病院に到着し、
院長先生に「またお世話になります」とごあいさつ。
耳鼻科と外科のドクターたちに案内され診察室へ。



口蓋裂、口唇裂、合指症、多指症、
先天性絞扼輪症候群、火傷のひきつれなど27名が診察を受けました。

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# by nao-takato | 2013-11-28 11:31 | 支援/プロジェクト

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